肝臓専門医
専門資格を所有した医師が診療してます。
肝臓病の主なものとして急性肝炎、慢性肝炎、肝硬変、肝がんがあります。
肝炎は肝臓の細胞が破壊されていく病気です。肝炎が持続すると、肝臓が硬くなり機能が低下し肝硬変となります。
肝がんは肝臓から発生する原発性肝癌と、他の臓器の癌が転移した転移性肝癌があります。原発性肝癌は肝細胞から発生する肝細胞癌で、肝硬変が原因であることが多いです。
肝臓病は症状が出にくいものの、急性肝炎は発熱、倦怠感、咽頭痛、頭痛などの症状、次第に黄疸、褐色尿、食欲不振、嘔気、腹痛などが短期間で出現し、さらに進行すると意識障害が出現します。
慢性肝炎や(代償性)肝硬変は徐々に進行するのでだるさや体のかゆみ程度で症状は軽く、非代償性肝硬変と言ってかなり進行した状態になると腹水や浮腫、意識障害、出血(吐下血など)、黄疸などの症状が出現します。
肝がんも初期には症状が出現せず、癌が大きくなると腹痛などの症状が出現します。症状が出る前に肝炎治療を行うことで、肝硬変や肝がんに進行するのを予防することができます。
肝炎の原因はウイルス、飲酒、脂肪肝、薬剤、自己免疫性疾患など様々です。最近は健康食品によるものも増え、ウコンやナッツなど食品による肝炎の報告もあります。体にいいと思っていたものが、かえって悪さをすることもあります。
今現在B型肝炎に罹患している方の多くは小さい頃の予防接種の針の回し打ちや輸血が原因の方が多く、母子感染もあります。
今は注射針による感染は医療従事者の針刺し事故や覚醒剤の針の回し打ちに限られています。
感染してから1~6ヶ月の潜伏期間を経て、全身倦怠感や食欲不振、悪心、嘔吐のほか、濃いウーロン茶のような褐色尿が出る、目の白い部分(眼球結膜)が黄色くなって、その後皮膚も黄色みを帯びてくる黄疸などの症状が出現します。
出生時や乳幼児期にHBV感染した場合、持続感染に移行します。
生後数年~十数年間は肝炎の発症がなく、感染したHBVは排除されずに体内で共存しています。
思春期を過ぎると自己の免疫力が発達し、異物(病原物質)であると認識できるようになり、白血球(リンパ球)がHBVを体内から排除しようと攻撃を始めますが、この時リンパ球が、HBVに感染した肝細胞も一緒に壊してしまうので、肝炎が起こり始めます。
B型慢性肝炎の治療として肝炎ウイルスを抑える
内服治療を行っています。
C型肝炎は、C型肝炎ウイルス(HCV)に感染することにより起きる肝臓の病気で、血液や体液を介して感染するため、性的接触により感染する可能性もあります。
HCVに感染すると約70%の人が、生涯にわたり感染が継続する持続感染者となり、放っておくと慢性肝炎、肝硬変、肝がんと進行する場合があるので注意が必要です。
肝臓は「沈黙の臓器」と呼ばれますが、それは臓器の持つ予備能力が高いために、自覚症状がないまま病気が進むことがあるからです。
症状がない場合も定期的に検査をして、必要なら治療を含めて対処を検討しなければなりません。
慢性肝炎、肝硬変、肝がん患者の60%がHCV感染者であり、年間3万人の方が肝がんにより亡くなっています。
HCVは、血液を介して感染し、2~14週間の潜伏期間を経て急性肝炎を起こすことがあります。
ただし、急性肝炎を起こすことは比較的まれで、多くは感染しても自覚症状がない不顕性感染です。
C型肝炎は、慢性肝炎の段階ではほとんどの場合、自覚症状がありません。
慢性肝炎の患者さんのうち30~40%の方が、約20年の経過で肝硬変に進行し、さらに肝硬変の患者さんでは、年率約7%の頻度で肝がんが合併すると言われています。
また、肝硬変は食道静脈瘤を合併することも多く、破裂すると命にかかわることもあります。
肝硬変や肝がんが末期状態に進行しますと肝不全状態となり、黄疸や腹水貯留、意識障害が進行していきます。
C型慢性肝炎 内服治療で約98%は完治いたします。
当院で治療が行えます。
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