新型コロナウイルス感染症ガイド

荒川区にある内科【山本医院】です。今回は新型コロナウイルス感染症について説明します。

息切れする女性

【新型コロナウイルス】

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)とは、2019年12月に中国・武漢市で初めて確認された新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)によって引き起こされる感染症です。感染は世界中に急速に拡大し、2022年8月時点でもなお世界的な流行が続いています。日本においては、2022年8月30日時点で累計感染者数が1,800万人を超えています。

コロナウイルスとは、ヒトや動物に感染症を引き起こすウイルスの総称です。これまでにヒトへの感染が確認されているコロナウイルスは7種類あります。そのうち4種類は、感染しても主に風邪のような軽い症状で済むことが多いウイルスです。一方、残りの2種類は重症化しやすく、SARS(重症急性呼吸器症候群)やMERS(中東呼吸器症候群)といった重い呼吸器疾患を引き起こします。
2019年12月に新たに発見された7種類目のコロナウイルスがSARS-CoV-2であり、このウイルスが新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の原因となっています。

【感染経路】

新型コロナウイルスの感染経路には、主に「飛沫感染」と「接触感染」の2つがあると考えられています。
飛沫感染とは、感染者のくしゃみや咳、会話などによって口や鼻から飛び散ったウイルスを含む飛沫を、近くにいる人が吸い込むことで起こる感染です。このため、人との距離を十分に保つことや、マスクを着用することが基本的な予防策となります。
一方、接触感染とは、感染者がくしゃみや咳を手で押さえた後に触れたドアノブやつり革などの物の表面にウイルスが付着し、それを別の人が触り、その手で口や鼻、目などの粘膜に触れることで感染する経路を指します。

【症状】

新型コロナウイルス感染症における潜伏期間は、ウイルスが体内に侵入してから症状が現れるまで1~14日とされています。多くの場合、感染から約5日程度で症状が出ることが多いと報告されています。一方で、ウイルスに感染しても症状が全く現れず、本人が感染に気付かないまま回復するケースもあり、これを無症候感染といいます。
症状が現れる場合には、「発熱」「のどの痛み」「咳」「鼻水」など、一般的な風邪と似た呼吸器症状が多く見られます。そのほかにも、「嗅覚・味覚障害」「下痢」「筋肉痛」「頭痛」など、さまざまな症状が現れることがあります。
また、感染者の一部では、呼吸困難や血中酸素濃度の低下といった重症化が起こり、入院治療が必要となる場合があります。さらに症状が進行すると、呼吸不全や多臓器不全を引き起こす重篤な状態に至ることもあり、その際には集中治療室での治療が必要となります。

【治療】

新型コロナウイルス感染症の治療方法は、軽症・中等症・重症といった病状の段階によって異なります。
軽症の場合は、発熱や咳などの症状を和らげる対症療法が中心となることが多く、経過観察を行いながら治療が進められます。一方で、重症化リスクの高い人に対しては、経口抗ウイルス薬である「ラゲブリオ」や「パキロビッド」が処方される場合もあります。これらの薬剤は現在、国の管理下に置かれており、一般的な処方薬のように医師の判断のみで自由に処方できるものではありません。
病状が進行し、中等症から重症となった場合には、抗ウイルス薬レムデシビルの投与に加え、ステロイド薬酸素療法が行われます。さらに重篤な状態では、**体外式膜型人工肺(ECMO)**などの高度な集中治療が必要となることもあります。

【予防】

新型コロナウイルスに感染しないためには、日常生活における予防策を徹底することが最も重要です。まず、外出後や食事前などにはこまめな手洗いを心がけましょう。また、マスクの着用や十分な換気を行い、咳やくしゃみをする際には口や鼻を覆うなど、咳エチケットを守ることも大切です。
さらに、密集・密接・密室のいわゆる「三密」を避け、人との距離を保つようにしましょう。ドアノブやテーブル、イスなど、多くの人が触れる場所については、定期的に消毒・除菌を行い、感染拡大を防ぐことが重要です。
体調が優れず、新型コロナウイルスへの感染が少しでも疑われる場合には、できるだけ外出を控え、マスクを着用するようにしましょう。その際、家庭内においても食事や生活空間を可能な範囲で分けるなど、家族内感染を防ぐ配慮が求められます。
社会的支援体制
新型コロナウイルス感染症は、単なる感染症として生命を脅かすだけでなく、仕事への影響や家事・子育てへの支障など、人々の生活のあらゆる面に大きな影響を及ぼしています。こうした状況を受け、厚生労働省では、新型コロナウイルス感染症によって生活に困難を抱える人々を対象とした各種支援制度を設けています。厚生労働省の公式サイトなどを参考にすることで、感染症による家庭や生活への影響を最小限に抑えることが期待されます。

【当院でできること】

当院では、新型コロナウイルス感染症を早期に発見することで感染拡大を防ぎ、患者さん一人ひとりの状態に応じた適切な治療を行うことで症状の軽減に努めています。
当院では、抗原検査を実施しており、鼻腔ぬぐい液を用いて行います。検査結果は約10分程度でその場で判明します。
また、呼吸器症状がある方には胸部レントゲン検査を、全身状態が不良な場合や他の疾患との鑑別が必要な場合には、血液検査や尿検査を行うことが可能です。これらの検査を総合的に判断し、適切な診断と治療につなげています。