イボ(尋常性疣贅:ゆうぜい)について

種類・症状・治療方法・注意点
概要
山本医院では、イボ(尋常性疣贅)の診断および治療を行っており、主に液体窒素による冷凍凝固療法内服薬を用いた治療を行っています。
皮膚から盛り上がったできものを一般に「イボ」と呼びますが、その原因はさまざまです。
 最もよくみられるのが、ウイルス性のイボ=尋常性疣贅です。
一方で、以下のような疾患も見た目が似ているため「イボ」と誤認されることがあります。

  • ウオノメ・タコ(圧迫や摩擦が原因)
  • 水イボ(伝染性軟属腫)
  • 粉瘤(ふんりゅう)
  • 脂漏性角化症(高齢者に多い)

これらは原因や治療法が異なるため、正確な診断を受けることが大切です。

原因
尋常性疣贅は、**ヒトパピローマウイルス(HPV)**への感染によって発症します。
 通常のイボの原因となるのは、HPV2型・57型などです。
子宮頸がんや尖圭コンジローマの原因となる16型・18型とは別の型であり、直接の関係はありません。
皮膚や粘膜の小さな傷口からウイルスが侵入し、皮膚細胞が異常増殖することで、感染後3〜6か月ほどで目に見えるイボが形成されます。
特に、

  • 手足
  • 掻き壊しやすい部位(肘・わきの下など)
  • アトピー性皮膚炎や湿疹がある部位

にできやすい傾向があります。

症状
直径1cm以下の皮膚の盛り上がり
単発のことも、多発することもある

  • 通常、痛みやかゆみはほとんどない
  • 盛り上がらず平坦なタイプもある

診断・検査

  • 視診および拡大鏡による観察
  • 必要に応じて、痛みのない範囲で表面を削り、断面を確認することがあります

治療方法
① 凍結療法(液体窒素)
液体窒素を染み込ませた綿棒でイボを凍らせ、壊死させて除去します。

  • 治療中は冷感や軽い痛みを伴うことあり
  • 通常、痛みは長く続きません
  • 1〜2週間ごとに複数回の治療が必要なことが多い
  • 足の裏や大きなイボは治りにくい傾向があります

イボが変色し、自然に取れたら治療終了です。
② 内服・外用治療

  • **ヨクイニン(ハトムギ由来の漢方薬)**の内服
  • 角質を柔らかくする外用薬

※イボを完全に根治させる確実な方法はありませんが、根気よく治療を継続することが重要です。

注意点
足の裏のイボは、ウオノメ・タコと間違われやすい
自分で削ったり切ったりすると悪化することがあります
イボを触った手で他の部位を触ると、感染が広がる可能性があります

  • プールやお風呂での感染はまれですが、直接皮膚が接触すると感染することがあります

イボの種類
● 尋常性疣贅

  • 「石イボ」とも呼ばれる
  • 子どもに多く、自覚しにくい
  • 傷口や掻き壊しから感染

※足の裏にできるものは足底疣贅と呼ばれ、タコや魚の目と誤認されがちですが、削ると出血します。
● ミルメシア
掌や足の裏に発生
噴火口のような盛り上がり

  • 赤みと痛みを伴う

● 青年性扁平疣贅
米粒〜栗粒大
顔・首・手・背中に多い

  • 薄い褐色で、若い女性に多い

● 尖圭コンジローマ

  • 鶏冠状・カリフラワー状の隆起
  • 外陰部・肛門周囲に発生
  • 性行為による感染
  • 潜伏期間は約2〜3か月
  • 異臭や湿った表面が特徴

● 伝染性軟属腫(水イボ)

  • 1〜7歳の子どもに多い
  • アトピー性皮膚炎のある子に発症しやすい
  • 接触感染で広がる
  • イボ内に白い粥状物質を含む
  • プールでの感染が比較的多い

予防
① 紫外線対策
紫外線ダメージにより皮膚の再生能力が低下し、イボができやすくなります。
② 皮膚に傷を作らない
ささくれや小さな傷が感染の入り口になります。
③ 免疫力を保つ

  • 十分な睡眠
  • ストレスを溜めない
  • 規則正しい生活

免疫力の低下はイボ発症のリスクを高めます。