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アトピー性皮膚炎


痒みを伴い慢性的に経過する皮膚炎(湿疹)ですが、その根本には皮膚の生理学的異常(皮膚の乾燥とバリアー機能異常)があり、そこへ様々な刺激やアレルギー反応が加わって生じると考えられています。

アトピー性皮膚炎に対する薬物療法の基本的な考え方は、アトピー性皮膚炎は遺伝的素因に加え、様々な内的、外的悪化要因を持った皮膚病です。

現時点では病気そのものを完全に治す薬物療法なく、対症療法が治療の原則になります。


治療の目標

患者様が次のような状態になることを目標にします。


症状が無くなるもしくは、あっても軽くすることで、日常生活に支障がなく、薬物療法もあまり必要としない。


軽い症状は続くが、急激に悪化することはまれで、悪化しても持続しない。そして、このような状態を維持することで、病気を苦にすることなく、楽に生活できるようになること。

治療によく使う薬

アトピー性皮膚炎でよく使う薬には、ステロイド外用薬、タクロリムス外用薬、保湿薬、抗ヒスタミン薬、抗アレルギー薬などがあります。


■ステロイド外用薬、タクロリムス外用薬:皮膚の炎症を抑える目的でよく使われる塗り薬です。


■保湿薬:皮膚を保護し、水分を保つ塗り薬です。


■抗ヒスタミン薬、抗アレルギー薬:かゆみを抑える飲み薬です。補助的に使用します。

■飲み薬が必要な時とは

アトピー性皮膚炎は強いかゆみを伴うことが特徴です。ステロイド外用薬や保湿薬などで症状がある程度治まっていたとしても、かゆみが強いと引っかいてまた悪化させてしまうことがあります。かゆみの程度は症状の程度や患者さんのかゆみに対する感じ方などによって違いますが、いずれにしてもかゆみを減らすことは大切な治療の一つです。かゆみがひどくてイライラする、十分に眠れない時などは、かゆみを抑える目的で抗ヒスタミン薬、抗アレルギー薬などの飲み薬を飲むことがあります。

アトピー性皮膚炎のスキンケア

アトピー性皮膚炎を上手にコントロールするためには、炎症をきちんと押さえた後、保湿剤によるスキンケアがとても重要です。アトピー性皮膚炎の患者さんの多くが乾燥肌であり、乾燥肌では、皮膚のバリア機能が弱くなっていて、抗原(異物)や微生物などが侵入しやすく、これらは炎症を起こす原因になります。スキンケアによって皮膚が健康な状態に保たれると、さまざまな悪化因子の影響を受けにくくなり、症状がまた出るのを予防することにもなります。

■皮膚の洗浄

古い皮脂や汗、黄色ブドウ球菌や泥汚れなどは皮膚炎が悪化する要因になります。毎日の入浴やシャワー浴で石けんを用いて洗浄します。石けんはよく泡立てて、強くこすらず、シワなども丁寧に洗いましょう。石けんの成分が皮膚に残っていると刺激になり悪化することがあるので、しっかりとすすぐことが大切です。また、皮膚のバリア機能で必要な皮脂も流れ落ちてしまうため、洗浄後は保湿をすることが必要です。

■保湿薬

アトピー性皮膚炎は皮膚のバリア機能が低下して乾燥肌になり、炎症が生じると皮膚のバリア機能がさらに低下して乾燥肌がより進んでしまいます。ステロイド外用薬やタクロリムス外用薬は炎症を低減させますが、保湿力はほとんどありません。つまり、アトピー性皮膚炎の治療では「乾燥肌を治療するための保湿薬」と「皮膚の炎症を治療するステロイド外用薬やタクロリム外用薬」の両方が同じくらい重要です。

アトピー性皮膚炎治療の重要性

アトピー性皮膚炎の症状である「痒み」によって夜十分に眠れないと、身長の伸びが悪くなったり、学校生活で本来の力を発揮できなくなってしまったりすることも考えられます。顔に症状がある場合には、白内障や網膜剥離といった眼の合併症のため視力に影響が出る恐れもあるために、ご家族の負担や心労も大変大きいのではないでしょうか。適切な治療を早期に行うことによってこのような影響を防ぐことができます。また、幼少期における重症アトピー性皮膚炎では、全身状態の悪化や、成長・発達への影響から、治療に緊急性を要することもあります。



悪化因子を除去するために・・・

■生活環境

悪化因子として、ダニやホコリ、花粉、ペットの毛などの環境アレルゲンのほかに、化粧品や金属などによる接触アレルギーがあります。環境アレルゲンや接触アレルギーの原因を回避しましょう。


さらに、唾液や汗、毛髪、衣類の摩擦などの刺激でも皮膚炎が悪化することがありますので、唾液や汗は洗い流すか濡れたやわらかい布でふき取り、毛髪は短く切りそろえるか束ねる、刺激の少ない衣類を選ぶなど皮膚への負担を軽減することも大切です。日焼けがアトピー性皮膚炎の悪化の原因になる場合もありますので、炎天下では長時間にわたって太陽に当たらないようにしましょう。

■ストレス

アトピー性皮膚炎には心身医学的な側面が3つあります。「ストレスで皮膚炎が悪化する場合」、「強いかゆみや皮膚症状が原因で心理的に追い詰められて、よく眠れなかったり人に会いたくなくなったりする場合」、「薬への不安や医療への不信感、なかなか症状がよくならない無力感から医師の指示を守らなかったり自分の判断で治療を中断してしまったりする場合」の3つです。これらは相互に関連し合うことが多いので、自分だけで抱え込まずにご相談ください。

■食べ物

アトピー性皮膚炎に食べ物(食物アレルゲン)が関与する場合が乳児ではまれにあります。しかし、食物アレルギーの関与が明らかでない小児・成人のアトピー性皮膚炎の治療にアレルゲン除去食は有用ではありません。小児の食べ物の除去は成長や発達の障害になることがあるので、食物アレルギーの関与を明らかすることが重要です。

■妊娠・授乳

かつては妊娠している人へアレルゲン除去食を推奨した時代がありました。しかし、2012年には妊娠・授乳している人の食事制限は生後から18か月児までのアトピー性皮膚炎の発症を抑える効果がないことや、妊娠中の場合は未熟児のリスクが高まることなどが明らかとなっています。そのため、妊娠・授乳の際にアレルゲン除去をすることはアトピー性皮膚炎の発症予防に有用ではないと言えます。

■合併症

アトピー性皮膚炎は皮膚バリア機能が低下するために皮膚の細菌やウイルスの感染症にかかりやすくなっていますので、皮膚を清潔に保ってスキンケアを心がけましょう。また、顔の皮疹が重篤な場合、目の合併症として、眼瞼皮膚炎や白内障、網膜剥離などが起こりやすいといわれています。目を叩いたり、こすったりしないようにしてください。


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